マザーボード ゲーミングPCの購入を考えている人の中には、パソコンは自作派と言う人もいると思います。

パソコンの自作と言うのは作成する手間を考えると、コスト的に本当にお得なのでしょうか。

ここでは、自分でPCパーツからパソコンを組み立てようと考えている方のために、自作パソコンが本当にお得なのかについて考えてみたいと思います。

自作パソコンが流行った時代

日本のパーソナルコンピューター草創期は8ビットCPUのZ80を搭載したNECのPC-8001やシャープのMZ-80シリーズの登場によって始まります。

この時代のPCは今の規格統一されたDOS/Vパソコンとは異なり、各PCメーカーが独自でパソコンの機種開発を行っていました。

そのため、パソコンショップではPCメーカーが工場で組み立てた完成品のみを売るだけで、パソコンを構成するPCパーツが売られることはありませんでした。

そのような状況の中、1990年代の初頭に日本のパソコン業界に黒船がやってきました。 いわゆる日本語版Windows 3.0とDOS/Vパソコン(PC/AT互換機とも言う)です。

それまでも海外ではDOS/Vパソコンが一般的だったのですが、DOS/Vパソコンは日本語対応が遅れていたため、日本では普及していなかったのです。

それが、日本語版Windows 3.0の登場によりDOS/Vパソコンでも日本語対応が出来る様になりました。 その結果、それまでのNEC、富士通、シャープなどが開発・販売していた独自設計のパソコンは駆逐される事となりました。

DOS/VパソコンはPCを構成する各パーツが規格化されています。 そのため完成品のPCだけでなく、マザーボード、CPU、電源、メモリ、シャーシケースなどのPCを構成するパーツもパソコンショップで販売をされました。

DOS/Vパソコンが登場した当時は、組み立てられた完成品のPCは価格が高かったこともあって、自分でPCパーツを買ってきて組み立てる自作パソコンが流行りました。

当時は、今の様なBTOパソコンメーカーも無かった時代です。 安くPCを手に入れようと考えたら、選択肢は自作しかなかったわけです。

BTOパソコンメーカーの登場

自作パソコンが流行っていた時代、日本にもBTOパソコンメーカーが登場します。

今は日本から撤退をしていますが、米国企業のGateway(ゲートウェイ)などが日本でBTOパソコンの販売を始めました。

自作パソコンを作るにはパーツを1つ1つ価格や性能を調べなければなりません。 そして、わざわざPCパーツショップまで行って各パーツを買ってくる必要がありました。 そして、パーツ購入後は手間暇をかけてパソコンを組み立てなければなりませんでした。

自作パソコンの場合は、個々のパーツには保証が付いているものがあるけど、自分で組み立てたPC本体には保証が付いているわけではありません。 つまり、自作パソコンは作るのに時間と手間が掛かるけど、作ったPC本体には保証が付いていないという事です。

もっと分かり易く言えば、自作パソコンは故障をした時に、自分で原因を探して対処しなければならないという事です。

一方、BTOパソコンは購入の際の注文時に、自分が欲しいPCパーツを選ぶだけなので手間が掛かりません。

そして、納品されたBTOパソコンは大抵の場合、無償で1年間の動作保証が付いています。 また、無償保証期間を過ぎてから故障した場合でも、有償とはなりますがBTOパソコンメーカーで修理をして貰うことができます。

つまり、BTOパソコンは手間が掛からない、そして故障した時に修理をして貰うことができるということです。

また、BTOパソコンメーカーはPCパーツ販売会社からPCパーツを大量買い付けするので、PCパーツを安く買うことができます。

それに対して、個人で1つだけPCパーツを買うと安く買う事は出来ません。 そのため、自作パソコンはBTOパソコンと比較すると価格的なメリットもほとんどありません。

このため、自作でパソコンを作るという人は徐々に減っていきました。

上記の理由から、ゲーミングPCを自作で作ることは、BTOパソコンメーカーから購入する場合と比較すると、全く割に合いません。 よっぽど物好きな人で無ければ、すなおにゲーミングPCはBTOパソコンメーカーから購入するようにしましょう。

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